アメリカで「トランス脂肪酸」が3年以内に全廃
マーガリン、ショートニングなどに含まれている「トランス脂肪酸」。
アメリカのFDA=食品医薬品局は、動脈疾患との関連が
指摘されていることなどから、トランス脂肪酸を
多く含む油脂について、食品への使用を3年以内に
全廃するよう通達しました。日本の対応は、
どうなっているのでしょうか。
トランス脂肪酸とは
油脂に含まれる栄養素の ひとつです。
天然の食品中に含まれるものと、
油脂を加工する工程でできるもの があり、
問題となるものはほぼ後者の トランス脂肪酸です。
トランス脂肪酸の生成は 液体の油脂から半固形、
固形の油脂を 作り出す工程や、油脂中の不純物除去の 工程で行われる。
おもな取らん脂肪酸を含む食品はマーガリン、
ショートニング、ファストブレッド等です。
これらを現代寮に使用した、パン、ケーキ ドーナッツ、
洋菓子、揚げ物、アイスクリーム、 などにトランス脂肪酸は使用されています。
生活習慣病予防のために、専門家の会合 「食事、栄養慢性疾患予防に関するWHO/FAO合同専門家会合」
ではトランス脂肪酸の摂取量を総エネルギー摂取量の 1%未満にするように勧めています。
日本人の場合摂取量の目標値は1日あたり2g以下
が目標値とされています。
農林水産長が2008年実施した調査では 1日食べている
トランス脂肪酸の量は 0.92~0.96gと推定されます。
トランス脂肪酸を取りすぎた場合
血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が増え
HDLコレステロール(悪玉コレステロール)が
減ることが 実証されています。 狭心症や心筋梗塞のリスクが増加します。
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世界での規制状況
今、世界的にトランス脂肪酸の規制が広がっています。
デンマーク(2003年)、スイス(08年)、オースト リア(09年)では、
100g当たり2g以上のトランス脂肪酸を含んだ油脂の国内流通を禁止。
米国、カナダ、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、ブラ ジル、
韓国、香港、台湾、中国では、食品含有量表示を義務付けています。
このようなトランス脂肪酸規制の世界的広がりは、
トランス脂肪酸が人の健康に有害であることが 明らかになってきているからです。
日本ではなぜ規制されないのか?
WHOは、トランス脂肪酸の摂取量を総エネルギー摂取量の 1%未満に
するように勧告していますが、 日本人の平均の摂取量は0.3%と
推計されていて、内閣府の食品安全委員会は、
「日本人の摂取量は少なく、通常の食生活では
健康への 影響は少ない」としています。
これが根拠になっていると思われます。
大丈夫でしょうか? しかしあくまで平均値であって、
ファーストフードやスナック等の 消費量が非常に多い食生活を
繰り返していたら、WHOの基準を 超えてしまうことは容易に 想像できます。
まとめ
本当に困ったものです。
トランス脂肪酸は
コンビニにある食品などは
全てあてはまってしまうくらい
の食品に使用されています。
日本ではまったくの無規制 民間業者任せになっています。
各国の対応から見ても トランス脂肪酸は健康への悪影響は
はっきりしているので、できるだけ早期に
何らかの 規制は必要と考えられます。
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