がっちりマンデー!! 得意×得意でスゴい発見が!「儲かる!共同研究」
TBS系列 2016年12月11日(日) 7時30分~8時00分
アミノ酸入りコンクリートを開発した
日建工学が紹介されます。
アミノ酸入りコンクリートは
日建工学では環境活性コンクリート
と名付けています。
この環境活性コンクリート開発のいきさつ
やそもそもこの製品はどんなもの?
なぜ環境にいいの?
そのあたりを紹介したいと思います。
環境活性コンクリート開発のいきさつ
2008年に味の素から日建工学西村博一さんのところに
電話で働き掛けがありました。
日建工学では味の素(株)から打診を受けた数ヵ月後、
栃木県にある当社の工場でコンクリートに
アミノ酸を配合する実験をはじめました。
【アルギニンが鍵でした】
数百種類の実験を繰り返すうちに、アルギニンを配合することで、
通常のコンクリートと変わらない強度が出せるようになりました。
最適な配合比率も突き止め、とりあえず
ファーストステージをクリア。
日建工学技術顧問を通じて徳島大学の門をたたき
『海の中に沈めた場合、藻類の生長が促進され、
アワビやサザエなどの餌場を創出するのか』
というテーマに挑むことになりました。
この時点で、味の素(株)、徳島大学、当社の3者共同の
プロジェクトがスタートしました。
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環境活性コンクリートとは
この製品は簡単にいうとアミノ酸入りのコンクリートで、
海や川の中に沈めるとアミノ酸がゆっくりと溶け出し(浸み出し)、
コンクリート表面に付着する微細な藻類の生長が促進され、
海ではアワビやサザエ、川ではアユなどの餌場を創ります。
さかなに優しいコンクリートです。
コンクリートは、セメントと砂と砂利を水で練って作りますが、
環境活性コンクリートは、固まる前の状態の
「生コン」にアルギニンの粉末を混ぜたものです。
コンクリートは私たちの快適で安全・安心な生活を維持する上で
欠かすことができない素材ですが、時にはコンクリートが環境破壊の
象徴として扱われることがあります。
そのコンクリートにアルギニンを混ぜることによって、
人にも生き物にも環境にも優しい素材として
コンクリートが生まれ変わります。
消波ブロックとしての利用はもちろん、
コンクリート表面を起点とした新たな
食物連鎖を形成させるコンクリートです。
環境に及ぼす効果は

出典:http://www.nikken-kogaku.co.jp/amicon/
環境活性コンクリートを海や川に沈めると、
コンクリートの中からゆっくりと溶け出すアルギニンが、
コンクリートの表面に着く、微細藻類と呼ばれる小さな藻(も)の
生長を早めることが分かりました。
ということは普通のコンクリートより
圧倒的早くさかなが戻ってくるということ
につながるのですね。
勢いよくたくさん育った微細藻類は、
海ではアワビやサザエ、ナマコなどをはじめとする
様々な生き物の餌となります。
また、川ではアユなどの魚の餌となります。
結果動物も集まる食物連鎖の核となりえる
環境を素早くつくることができます。
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まとめ
すでに日建工学の『環境活性コンクリート』は全国の漁港、
港湾、河川で20カ所以上の導入実績があります。
引き続き20カ所で実証実験を行っています。
実験の結果が良好であれば普及はすすむ
可能性があります。
最近では魚に優しいコンクリートは
漁業組合などからの問い合わせも増えてきているので、
日建工学からの提案活動も積極的に行って居る模様
現在、日建工学では震災の被害に遭った宮城県、岩手県の海岸に
防潮堤を作る復興事業に携わっています。
復興工事が本格化しつつある三陸沿岸地域からも
問い合わせがきています。
近い将来、この地域にも『環境活性コンクリート』が
普及することが待たれますね。
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