夢の扉+
3月20日(日)TBS系放送 18:30より
噴火は予知できる?~火山内部を透視する“レントゲン”
目に見えない火山の動きを“見える化”する2人の日本人研究者がおられます。
東京大学 地震研究所 教授 田中宏幸さん
東京大学 大学院理学系研究科 准教授 森 俊哉さんの特集です
噴火は予知できる?
火山のレントゲン
目に見えない火山の活動を、独自のアプローチで解明しようと挑む
2人の日本人研究者がおられます。
2人は火山の動きを世界で初めて見える化しました。
東京大学の田中宏幸先生。開発したのは“火山のレントゲン”。
宇宙から降り注ぐ「ミュー粒子」という素粒子を使い、火山の内部構造を“透視”することに
世界で初めて成功!マグマの分布や通り道など、噴火のメカニズムを新たに発見しました。
ミュー粒子はX線がはねかえされる巨大な岩盤も透過する性質を利用したものです。
「ミュー粒子」とは
ミューオン(muon)とは、素粒子のうちのレプトンの一つであり、素粒子の標準模型では第2世代の荷電レプトンとして位置づけられる。ミュオンと表記することもあります。 ミュー粒子(μ粒子)ともいいます。
宇宙線が地球の大気と衝突する際に発生し、X線などをはね返す巨大な岩盤も透過します。
電子の兄弟に当たる粒子で,本質的には電子とは重さが違うだけである。 電子の約200倍の重さがあるが,その理由はわかっていない。宇宙線のなかに多く含まれています。1937年に発見された。パイ中間子の崩壊により作られます。
火山ガスの可視化
東京大学の森俊哉先生は、噴出する“目に見えない”火山ガスの成分を
離れた場所から可視化できる装置を開発。さらに、噴煙の中の火山ガスの放出量を測る
小型移動式の装置も開発しました。
スポンサーリンク
森俊哉准教授研究概要
火山から放出する揮発性成分の化学組成や放出量をガスの採取・分析や遠隔観測によってとらえ、マグマからの脱ガスメカニズムや噴火機構の解明を目指しています。
火山ガスの観測では赤外分光法や紫外分光法を用いたリモートセンシングによる新しい測定方法の開発・確立に携わり、国内外の火山で観測的研究を行ってきました。
最近では,火山噴煙中のSO2の分布を可視化・映像化する方法の開発した。この可視化手法により、ガス放出率の短時間変動を詳細に測定できるように なり、ガス放出と火山性地震との関連や噴火活動に伴う火山ガスの挙動などの解明に向けた研究を進めています。
火口や噴気孔からのガス放出だけでなく、火山山 体地表面から放出する火山性ガスの調査・研究も行っています。
離れた場所から可視化することで、安全に研究が可能になる
というメリットがあるのでしょう。
まとめ
2人のアプローチは方向性がことなります。しかし火山を従来からと違った見方で分析する手法はともにオリジナリティーがあります。
今年2月、鹿児島県の桜島が噴火。火口から真っ赤なマグマが吹き上がりました。
世界の活火山約1500のうち、110が集中する“火山大国”日本。
24時間体制で監視しても、御嶽山の噴火のように、その予測が困難な場合もあります。
その地震予知という非常に予測の困難な事象を少しでも解明できれば、地震予知の研究も進歩すると
かんがえられます。
スポンサーリンク