青潮が東京湾で発生しています。
このまま行くと漁業にも影響がでると懸念がでています。
発生場所は千葉市から船橋市の広い範囲で発生しています。
2017年6月19日午前8時ごろから東京湾の千葉市から船橋市にかけての広い範囲で確認されています。
もちろん場所が移動することもあります。
「青潮」はプランクトンの死骸が異常に発生することによって、海水に含まれる酸素が極端に減って起こる現象です。気温が上がり強い北風が吹いた後に起こりやすく、夏から秋にかけて多く見られます。
現時点で漁業への被害は確認できていません。
しかしこの現象「青潮」が続くと、海底にいる貝類も死んでしまうため、漁業への影響が強く懸念されています。
青潮発生のメカニズムや影響、赤潮との違いを調べました。
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青潮とは
赤潮に似た海水の異常現象です。
一般的には夏季に有機物で汚濁した海域が異常に泥緑色ないし暗青緑色になる現象をいいます。
原因は植物プランクトンの大量増殖によるもので東京湾の大森付近の沿岸漁業者間では”あおっちお”とよばれています。
その原因は黄金藻類の中の珪質鞭毛藻類のポントスファエラ(Pontosphaera)が異常に増殖することによるものです。
青潮が発生すると、底層では酸素が珪質鞭毛藻類によって消費され、極端な場合は無酸素状態になり、それに代わって硫酸塩還元細菌が増殖して硫化水素が蓄積される。
このような水塊が沿岸へ押し寄せると、魚介類の生育に影響して漁業に大きな被害をもたらす。
なお、五島列島の沿岸海域で”緑潮”とよばれている現象や、湖沼で発生する”青粉(あおこ)”とよばれている現象は原因プランクトンが違い、数種の藍藻(藍菌)が原因です。
前者は海水性のユレモ科のトリコデスミウム(Trichodesmium)で、後者は淡水性のクロオコッカス科の藍藻ミクロシスティス(Microcystis)が原因です。
これらの微生物が養殖池や沼などで大量に発生した場合は”水の華”ともよばれ、水質変化で魚類が大量に斃死(へいし)することがある。
まれに二次被害も。
欧米ではこれが発生した池や沼の水を飲んだ家畜が死亡した例があり、その毒素を”急速死因子(fast-death factor)”と名づけられている。
東京湾にに於いてはたびたび発生が目撃される現象です。
東京湾の漁業とは
1970年代になって環境はやや回復してきましたが、1960年代から続く漁家の滅少もあり、漁獲量は減り続け、1980年には1970年の半分、戦後のピーク時の1/3以下となりました。
総漁獲量は1960年以降、滅り続け、最近では3万トン以下となっています。
貝類が減ったのは漁家数の減少のためであり、魚類の滅少はマイワシの漁獲が滅ったためです。最近、水質の回復がいわれていますが、給漁獲量の滅少と漁獲組成の貧困化すなわち漁獲される種類の滅少には歯止めがかかっていないようです。
青潮が発生し続けると魚類だけでなく、貝類のおいても酸欠のため、死滅する事が確認されています。
赤潮とは
赤潮(あかしお)は、プランクトンの異常増殖により海や川、運河、湖沼等が変色する現象です。
水が赤く染まることが多いため「赤潮」と呼ばれるが、水の色は原因となるプランクトンの色素によって異なり、オレンジ色、赤色、赤褐色、茶褐色等を呈する事がおおいです。
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