森田浩介九州大学教授らの理化学研究所チームによる発見が
認められ、2016年1月に正式命名権がみとめられた113番元素
記号案は「Nh」名称は「ニホニウム」となる見込み。
新元素発見を認定する国際純正・応用化学連合(IUPAC)が6月8日夜に
発表します。
森田浩介理研チームは2016年3月、名称と元素記号の案をIUPACに提出し、
IUPACが非公開で妥当性を検討してきたものです。
今後5か月間、一般からの意見を募り今秋に正式決定
の予定です。
理研チームが113番元素は日本で見つけた初めての元素です。
特殊な加速器を使って9年間の実験でできたのはわずか3個のみです。
理研の仁科加速器研究センター(埼玉県和光市)で2003年より実験が行われました。
加速器を使って亜鉛(原子番号30)の原子核をビスマス(同83)に衝突させる実験を360兆回も繰り返した結果3個の元素ができましたということです。
もちろん科学の教科書の元素周期表に掲載される予定です。
【元素周期表】112番のCnの後に掲載予定
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森田浩介教授の経歴
九州大学教授で、理化学研究所のチームリーダー(准主任研究員)
氏名:森田浩介(もりたこうすけ)
出身地:福岡県北九州市
最終学歴:1984年 – 九州大学理学研究科物理学専攻博士後期課程満期退学
1984年 – 理化学研究所サイクロトロン研究室研究員補
1991年 – 理化学研究所サイクロトロン研究室研究員
1993年 – 九州大学で理学博士を取得
1993年 – 理化学研究所サイクロトロン研究室先任研究員
2004年 – 森田らの研究グループが113番元素(仮称ウンウントリウム)を発見
2006年 – 理化学研究所・仁科加速器研究センター・RIBF[注 2]研究部門・超重元素研究グループ・超重元素合成研究チーム・チームリーダー/准主任研究員(現職)・2015年現在は1年任期制
2013年 – 九州大学大学院理学研究院実験核物理教室教授(現職)
元新潟大学、東京理科大学、客員教授。
2015年度 – 北海道大学理学部集中講義、奈良女子大学理学部集中講義。
113番元素の合成実験は2012年10月1日で終了し、現在は119番元素(仮称ウンウンエンニウム)
の発見を目指しています。
まとめ
森田教授が実験を始めた当時、トップを走っていたのはドイツの重イオン科学研究所(GSI)でした。107〜112番の元素は、すべてGSIで合成されました。
その時点でトップを走っていたのは、間違いなくGSIでした。
しかし、彼らは1カ月で実験をやめました。
森田教授チームは実験を続け、04年7月に1個目を観測できました。
何が勝ち残った要因かと言えば、 原子核をぶつけるためのビームを作る加速器が、
GSIには1台しかなかったこと。
長期間独占して実験を続けることができなかったのです。
理研には2台あり、「やりたいだけやりなさい」と
使わせてくれたのが大きかったです。
ココが大きな要因です。
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