塚本康浩教授(ダチョウ抗体マスク)の経歴とコロナウィルスへの対応

ガイアの夜明け【見えない敵と闘う~“新型コロナ”に立ち向かう企業~】

2020年3月10日(火)  22時00分~22時54分 テレビ東京系

塚本康浩教授の開発したダチョウ抗体のマスクの研究を行っています。

ダチョウはほとんど病気しない。寿命も60年と長い。

俄然今注目を集めているのが「ダチョウ抗体マスク」だ。見た目は普通の立体型の不織布マスクなのだが、従来の静電フィルターに加え、「ダチョウ抗体フィルター」が組み込まれているのが特徴だ。開発者で京都府立大学大学院生命環境科学研究科の塚本康浩教授(動物衛生学研究室)

 

塚本康浩教授の経歴

1968年、京都府生まれ。1994年、大阪府立大学農学部獣医学科卒業。1996~97年、カナダ・ゲルフ大学獣医学部 客員研究員。1998年、大阪府立大学大学院農学部生命科学研究学科 博士課程 獣医学専攻修了。

大阪府立大学 同研究科の助手就任。
1999年、ダチョウ牧場「オーストリッチ神戸」のダチョウ主治医に就任し、 本格的なダチョウ及びダチョウ抗体の研究を始める。
2005年大阪府立大学 講師、准教授に就任。
2008年、京都府立大学大学院生命環境科学研究科教授に就任。

研究内容は、超大型鳥類であるダチョウを用いた新規有用抗体の低コスト・大量作製法の開発。および、がん細胞における細胞接着分子の機能解明とその臨床応用化、高病原性鳥インフルエンザ防御用素材の開発。

2008年6月、京都府立大学発ベンチャー「オーストリッチファーマ株式会社」を設立。ダチョウの卵から抽出した抗体を用いて新型インフルエンザ予防のためにマスクを開発。

以後もダチョウ抗体を利用したさまざまな研究(ガン予防・美容など)に取り組む。

中国湖北省の衛生健康委員会が2月14日、新型コロナウイルス感染症例が13日に5090人増えて、中国全土で6万3000人を超えたと発表した。2日で一気に2万人も増加したことになる。新型コロナウイルスによる死亡者も増えて、合計1380人に達した。

感染者が急に増加したのは、これまでのPCR法(ポリメラーゼ連鎖反応法)に加え、新たにCT画像により肺炎が確認された症例を加えたためだ。しかし、これまではCT画像で肺炎が確認されても、時間のかかるPCR法の追加検査を受けなければ陽性と診断されなかった。つまり、従来の感染症例より実際の感染症例はもっと多かった可能性もある。

唯一の対策はマスクと手洗いだが、マスクは品薄の上、マスク着用による感染防止に関しても意見が分かれる。WHO(世界保健機関)は「マスクだけで感染を防げる保証はない。症状がある人だけがマスクをするように」と、マスクはあくまで症状がある人が着用するのが本来の目的と呼びかけており、マスクの着用目的をめぐっても混乱に拍車がかかる。

「新たに新型コロナウイルスに反応するマスクを製造中で、今月22日以降、まず医療機関向けに販売される予定です。

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また、ドアノブや衣服に吹き付けるスプレータイプの試作品もできています。すでに工場に抗体を送っているので、そちらも工場がフル稼働すると思います。マスクは福岡のクロシード株式会社さん、スプレーは大阪の化粧品会社で株式会社ジールコスメティックスさんに製造してもらい、そこから中国や香港、シンガポール向けに販売する予定です。さらに、ダチョウ抗体を配合した『のど飴』の生産にも着手しています。

生きたウイルスをまだ使えないので効果を確かめたわけではありませんが、スプレーを吹きかけることでウイルスが不活性化すると考えています。

マスクにはダチョウ抗体が練り込んであるので、普通にマスクとしてご使用いただければ大丈夫です。スプレーはウイルスが付着しているかもしれない衣服やドアノブなどにシュッと吹き付けてご使用ください。

マスクは25枚入りで税抜き4500円です。一般向けにも3枚入りを製造しますが、包装などで手間がかかるので、もう少し時間がかかりそうです」(塚本教授)

 

今回の新型コロナウイルスによる疾病名は「COVID(コビッド)19」に決まったが、期待されるワクチンに関して、WHOは「新型コロナウイルスのワクチンを18カ月以内に準備する」との見通しを示したにすぎない。終息までに、同じコロナウイルス由来のSARS(重症急性呼吸器症候群)は8カ月、MERS(中東呼吸器症候群)は8年もかかった。COVID19 は果たして、いつ終息するのか。それまで、ダチョウの抗体にがんばってもらおう!

「ダチョウはケガの治りも早く、病気で死ぬことが少ない地球最大の鳥類で、驚異的な免疫力と回復力を持っています。抗体をつくる能力も高く、卵も大きいため、ダチョウの卵を使えば抗体を大量に生成することができます。ダチョウがつくり出す抗体は、ウイルスやバクテリアを不活性化する能力が非常に高く、大量生産も可能で熱にも強いのが特徴です。これまで、MERSやインフルエンザ、エボラウイルスなどウイルスを不活性化するマスクのほか、スギやヒノキなどの花粉アレルゲンを不活性化するマスクも開発・製造してきました。

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コロナウイルスは塚本教授の研究テーマのひとつでもありますし、今回、新しいコロナウイルスの遺伝子配列が発表されたことにより、どこが重要なのかがわかりました。

コロナウイルスにはSタンパクという突起があるのですが、その突起部分のアミノ酸の配合が遺伝子配列を見ればわかるので、合成ペプチドをつくって、その突起のSタンパクに対する抗体ができれば、新型コロナウイルスが体内に入っても、ヒトの細胞に取り付けないため、感染が成立しなくなるのです。

新型肺炎、ダチョウ抗体でウイルス不活性化か…活用したマスクに注目、中国政府も発注しています。

塚本教授は獣医師で専門は感染症学。2008年に産学連携のベンチャー企業・オーストリッチファーマ株式会社を立ち上げ、4つの牧場でダチョウ500羽を飼育している。社名のオーストリッチはダチョウを意味する。無毒化した病原体をダチョウに打つと、ダチョウの体内で抗体がつくられ、そのダチョウの産んだ卵にも抗体が含まれる。

ダチョウの卵は鶏より30倍も大きいので、ダチョウの卵黄から一度に高純度の抗体を抽出することができるのだという。このダチョウ抗体をマスクのフィルターに練り込んだ「ダチョウ抗体マスク」は2008年に商品化され、これまでに約8000万枚も売れたヒット商品。今回も、すでに中国政府の関係機関や全国のドラッグストアから約30万枚の注文が舞い込んでいるという。

 

「ダチョウ抗体マスク®」 は、従来タイプのウイルス対策用マスクに使用されている”静電フィルター”に加え、抗原抗体反応によりウイルス、花粉アレルゲンに瞬時に結合してカットする”ダチョウ抗体フィルター”を組み込んだ不織布製マスクです。
“ダチョウ抗体フィルター”には、花粉アレルゲン、季節性インフルエンザ(Aソ連型・A香港型・B型)に加え、新型インフルエンザ(A/H1N1)、鳥インフルエンザ(H5N1) 、鳥インフルエンザ(H7N9) に対して選択的に結合するIgy抗体が数100兆個以上、敷き詰められています。感染に不可欠なウイルスの表面の突起を”抗体”が覆ってしまうので、ウイルスからのリスクが低減するといわれてます。

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ダチョウが作り出す抗体は、ウイルスやバクテリア等の病原体等を不活性化する能力が非常に高いのが特徴です。大量生産が可能で熱にも強いことから、これまで困難とされていた「日常品」への抗体の利用が可能となりました。

私たちが開発したダチョウ抗体は、インフルエンザだけではなくスギ、ヒノキなどの花粉アレルゲンをも不活性化することを、インドネシアをはじめとする各研究機関での感染実験により実証いたしました。

私たちは高病原性のインフルエンザウイルス感染から医療従事者を守る目的で、ダチョウ抗体マスクを開発し、多くの医療機関や行政機関などで利用されております。

しかしながら、多くの一般の方々からもダチョウ抗体マスクを使いたいとの要望が強く、毎年インフルエンザの季節になると「ダチョウ抗体マスクはどこで買えるの?」との問い合わせが大学に数多く届いていました。

マスクのフィルター性能だけでは安心はできない!!

一般的にマスクフィルターで捕集(遮断)された、インフルエンザウイルス飛抹や花粉アレルゲンなどの危険因子は、ウイルスで2時間〜8時間マスク上で活性していると言われています。
多くの人は、マスク着用時にむずがゆかったり、位置を変えたりと、頻繁にマスクを手で触っています。
せっかくマスク上に捕集されたウイルス飛抹や花粉アレルゲンは手を介して、二次感染を引き起こすリスクがあります。
この二次感染リスクは、多くの医療機関の院内感染委員会でも注意喚起されています。

マスク素材に浸み込ませている数百兆個の”ダチョウ抗体”は、危険因子のウイルスや花粉アレルゲンの活性化(リスク)を抑制することを検証しています。

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