4月4日(火)のガイアの夜明け 22:00~
極東精機製作所(大田区)では人手不足に備えて、学校と企業を行き来しながら、座学と実務訓練を長期に行う、ドイツ生まれの「デュアルシステム」が日本の専門高校に導入されてから12年前。
就職戦線は「売り手市場」。企業にとっては、自社にとって必要な学生を、いち早く「確保」することが求められているのです。
大手といっても例外ではなく、特に業界内では有名でも一般に認知されていない企業は、あの手この手で学生の心を掴もうと必死なのです。
特に極東精機製作所のような中小企業では顕著な傾向です。
一方、中小企業の人材獲得は大企業以上に困難で、定着率の低さにも頭を悩ませていルノは確か。
そんな中、人材獲得に取り組む企業と、自分に合った企業を探す学生との「本音の出会いの場」を作ろうという動きを『ガイアの夜明け』では追いかけます。
極東精機製作所の職業訓練『デュアルシステム』とは
このシステムの導入は12前。
高卒者の就職率向上と、中小企業の人材不足を解消する目的で始まったが、いまやその効果も活用法も多様化し、地域全体を巻き込んだまちおこしにも活用されている。
割の良い大量生産品の製品加工は海外で行うことが当たり前となって久しい今。
町工場に回ってくる仕事といえば、短納期・小ロット・おまけに難易度が極めて高いものがほとんどです。
不況とコストカットの時流を考えれば、無理な価格交渉も難しい。この傾向がとみに強いように思えるのが、旋盤・機械加工業です。
人材確保のハードルも上がる。手早く・無駄なく・効率よく作業を進める知恵と技術ある職人なんて滅多にいない。育てたくても若い人も集まらないというジレンマを常に抱えています。
また外国人研修制度を導入しても3年後には帰国してしまう。いたちごっこなのです。
極東精機製作所(以下、極東精機)の鈴木健一社長はこう言っています。
「けれども、デュアルシステムを通して入った若い子たちが、1人でも2人でも会社に残ってくれて、職人として育ってくれればと心から望んでいます」
極東精機がデュアルシステムを導入してから3年。2年前にやってきた実習生は今も同社で活躍を続けている。
極東精機では一定の成果を実感しているのです。
現在工業高校3年生となる武田君も、卒業後には就職を希望するなど、その実習スタイルが受け入れ生徒から高い評価を得ているようです。
◉武田君(左)
六郷工科高等学校3年生。2年生から極東精機で実習中。「作業も大分覚えてもらっているので、任せられるところも多い」と社長も太鼓判!卒業後には同社へ就職の予定だ。
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◉媚山君(中央)
六郷工科高等学校2年生。1年生から極東精機で実習中。単純作業も嫌がらず、意欲的に取り組んでいる彼も、実習当初はまた違ったようで…!?
●株式会社極東精機製作所
〒144-0035 東京都大田区南蒲田2-19-4
TEL 03-3734-6461
●プロフィール
極東精機製作所代表取締役 鈴木健一(すずき・けんいち)
生まれ年:1961年生まれ。
出身地:東京都出身
極東精機製作所の2代目社長。代々機械加工業を生業とする家に生まれる。初代社長である父より極東精機製作所を引き継いだ後は、時代のニーズを読みいち早く新しい仕掛けに挑戦。「外国人技能実習制度」「短納期・高品質」を実現。若手の育成に務める。
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