7月18日ガイアの夜明け
伊藤親臣財団法人雪だるま財団チーフスノーマンが出演します。
雪国の雪を利用する方法
今まで邪魔者でしかなかった雪を例えば夏場の冷房に利用する技術の研究です。
伊藤親臣のプロフィール
利雪アドバイザーの紹介
利雪アドバイザー伊藤親臣の紹介。
利雪型施設、コンサルティング、講演等お問い合わせください。
経 歴 書(担当技術者)
氏 名 伊 藤 親 臣(イトウ ヨシオミ)
生年月日 昭和46年9月27日(45歳)
【学 歴】
平成 4 年 4 月 静岡大学工業短期大学部 機械工学科 入学
平成 7 年 3 月 静岡大学工業短期大学部 機械工学科 卒業
平成 7 年 4 月 室蘭工業大学工学部 機械システム工学科 編入学
平成 9 年 3 月 室蘭工業大学工学部 機械システム工学科 卒業
平成10年 4 月 室蘭工業大学大学院 工学研究科 博士前期課程 入学
平成12年 3 月 室蘭工業大学大学院 工学研究科 博士前期課程 修了
平成16年 4 月 室蘭工業大学大学院 工学研究科 博士後期課程 入学
平成20年 3 月 室蘭工業大学大学院 工学研究科 博士後期課程 修了
学位 / 論文題目:博士(工学)/ 浸水式雪冷房システムの開発に関する研究
【資 格】
平成12年 3 月 高等学校教諭専修免許状(工業)
【職 歴】
平成12年 4 月 (財)雪だるま財団 勤務
現在に至る
雪室とは
「雪エネルギー」の活用事例としてまず紹介されているのは「雪室」。断熱材で囲んだ一つの部屋に雪を入れて、余った空間に野菜を貯蔵するという自然の冷蔵庫です。
その結果は、予想以上のものだった。雪は夏が来ても消えることなく、野菜を冷やしつづけた。しかも貯蔵が大変むずかしいといわれてきた長芋は、電気冷蔵庫で保存した場合およそ30日で5%しなびる(減耗する)のが普通だったが、この雪室に貯蔵すれば300日たっても4%しかしなびず、それまでの10倍以上の期間、保存できるようになったのだ。
野菜の貯蔵だけでなく、雪は「冷房」にも活用せています。事例として北海道美唄市の「雪冷房マンション」です。
美唄市にはいくつもの雪冷房施設がありますが、中でも最も注目されて きたのは「雪冷房マンション」でしょう。集合住宅やマンションとしては 世界初でした。以下のような流れで雪を貯蔵します。
1.駐車場に積もった雪を貯雪庫の前に寄せる
2.雪解け(春先)に貯雪庫の大きな扉を開け、ロータリー車を使って中に入れる
3.貯雪庫内で夏まで保存
4.夏に少しずつ雪を解かしマンション内の冷房に利用
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財団法人雪だるま財団 の活動
上越市安塚区は日本有数の豪雪地帯。降雪量が少なくなった最近でも、積雪は町中で2m、山間部では4mを超えます。水を多く含むこの地方の雪は非常に重く、上越の人たちは、長年、雪との闘いを強いられて暮らしてきました。
しかし雪は厄介なだけのものではありません。その豊富な雪解け水は山野をうるおし、名産のコシヒカリや山菜などの大地の恵みをもたらします。
故郷を自慢できるような町づくり、人づくりに活かそうという旧安塚町「雪国文化村構想」のもと、雪だるま財団では1990年より「雪冷房」の実用化に取り組んできました。
2001年度には小学校の給食室と食堂に、2003年度には中学校の全室に「冷水循環式雪冷房」を導入しています。これは、冬場の雪を「雪室」にストックし、その融解水をパイプで循環させ、熱交換機で冷風をつくって送風するシステムです。
とくに中学校では、熱交換装置やポンプなどの電源を太陽光発電でまかない、また雪どけ水をトイレの水に利用するなど、トータルな自然エネルギー循環システムにも挑戦しました。こうした学習環境で学ぶことで、子どもたちが安塚をより好きになり、エネルギーの有限性にも気づいてくれたらと思っています。
2002年の新エネルギー利用法改正で、雪は新エネルギーのひとつに位置付けられました。今後は、個人住宅への雪冷房の導入も進めていきたいと考えています。また、CO2クレジット(※)のひとつとして、企業に海外の森ではなく雪国の雪を買ってもらえるようになれば嬉しいですね。
日本の国土の50%は積雪地帯です。地球温暖化が進めば、積雪地が減り、自然環境を維持することもできません。一方で、これまで廃棄されるだけだった雪の活用で、大きな省エネ効果が期待できるのです。新しいエネルギー「雪」に、今後は注目していただきたいですね。
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