なんと中国国内加工のそば粉
5品のうち4品から残留農薬が検出されました。
そば粉加工後の倉庫保管時に
殺鼠剤を使用か?
なぜでしょう?ネズミはそば粉が大好物
被害を受けないため中国国内では
殺鼠剤を使用しているようです。
私たちは中国加工の抜き実を
サンプルとして5品入手し、
残留農薬のテストを行いました。
その結果、4品から農薬が検出されました」
(文=郡司和夫/食品ジャーナリスト)
2014年産のそば粉の価格が上がり、そば店の経営を圧迫している。
国内外での不作と円安が原因だ。年末の書き入れ時を前に値上げは難しく、
関係者らは「多くのそば店は簡単には価格転嫁できない」と頭を抱えている。
そばの原料は8割近くを輸入に頼っている。
輸入の大半が中国からで、現地での不作と円安により、
輸入価格が高騰した。財務省の貿易統計によると、
原料とな る皮をむく前の「玄そば」の中国からの輸入価格は10月
、1トン当たり約9万2千円と、前年同月から6割超も値上がりした。
さらに、国産の4割強を占める大産地の北海道で、
夏から秋にかけて天候不順が続き、不作となったことも追い打ちをかける。
国産の玄そば価格は公的なデータがないが、業界関係者によると、
そば粉の仕入れ価格は昨年より2割程度上がっているという。
日本蕎麦協会の担当者は「円安でほかの食材も上がっており、
頭の痛い問題だ」と話している。
そういう国内産そば粉の価格高騰もあり
国内蕎麦店でも輸入そば粉を使用している
店舗も増えてきました。
そば輸入業者の情報内によりますと、
日本そばといっても、多くのそば店は中国産
そばに依存しているからです。立ち食いそば店やチェーン店は
かなりの割合で中国産が使用されているのが実情です。
なにしろ国産そばに比べれば価格は半分程度ですから、
安全性など二の次で中国産そばを使用しているのです。
中国産でも、玄そばの状態で中国から輸入し、
日本国内で脱皮(加工)したそば粉を使っていれば
かなり安心できます。問題なのは、
抜き実(脱皮済みの状 態)で輸入したそば粉を使っている場合です。
抜き実で輸入するとコストはさらに安くなりますので、
それを使用するそば店が非常に増えてきています。
この中 国の抜き実の実態について、
日本のそば製粉業者はこう指摘しています。
「私 たち製粉業に関わる者は、中国国内の保管倉庫・加工工場の現状がいかに
非衛生的な管理状態であるかを把握しています。
実際、中国国内加工の抜き実は消毒臭 がします。
おそらく加工後の抜き実に直接殺鼠剤を噴霧するか、
殺鼠剤を噴霧した倉庫に抜き実を保管していると思われます。
関係者以外はあまり知らないと思 いますが、
そばの実はネズミの好物のひとつで、保管場所へネズミに入られると、
糞尿の臭いから、そのそばは使い物にならなくなります。
そのため製粉関係者 にとっては、ネズミ対策が従来から大きな課題なのです。
ま た、加工後に虫の発生を防ぐため、
防虫剤を噴霧している可能性もあります。
季節にもよりますが、通常の状態で
1週間から1カ月放置しておくと虫がわきま す。
鮮度保持のため、通常は収穫から脱皮加工製粉まで、
あまり時間を置かないものです。しかしながら、
中国から抜き実で輸入したそばは
虫がわきにくいとい う事実があります。
それだけ薬剤が残留しているといえます。
(文=郡司和夫/食品ジャーナリスト)
今回、私たちは中国加工の抜き実をサンプルとして5品入手し、
残留農薬のテストを行いました。その結果、4品から農薬が検出されました」
今後も安心してそばを食べるためにも、国内のそば生産者を守るためにも、
国産そば粉だけで作っている本当の日本そば店を応援しましょう。