全仏オープンにファン乱入
全仏オープンテニス第一回戦で同大会第二シードの
ロジャー・フェデラー選手一回戦突破しました。
無法ファンと大会側警備に苦言を呈しました。
自撮りのためにファンが コートに乱入したもの。
ロジャー・フェデラー選手が苦言
全仏オープンテニス一回戦で ロジャー・フェデラー
(33=スイス)が無法ファンと 大会側の甘い警備に苦言を.
全仏オープン初日に登場した第2シードのフェデラーは、
1回戦でア レハンドロ・ファラ(コロンビア)
にストレートで快勝。 ところが、会見に表れたフェデラーは
「全く喜べない出来事だ。 何も起きなくてホッとしてるよ」
と渋 面を作った。
テニス界では93年に19歳のモニカ・セレシュが、
試合中に暴漢に背中を刺される 痛ましい事件も起きています。
モニカ・セレシュの背中を刺したのは
グラフ選手のファンであった。
モニカ・セレシュ選手はその後 PTSDで2年間ゲームから
遠ざかる 事になりました。
それもそのはず。試合を終え、
コートを去ろうと歩き出したところで、
コートに進入したファンに“自撮り”をせがまれる
ハプニングがあったのです。
「気づいた ら隣にいたんだ。 誰なのかも分からず、
とにかく写真を撮ろうとしていた」。
警備員もすぐには来ず、危機感のない対応に
警備の甘さが浮き彫りになりました。
「き のうの練習でも何人かの子供が駆け寄ってきた。
きょうはセンターコートでそれが起きた。
09年の決勝でも同じことがあった」
フェデラーは「選手を代表して言いたい。
選 手にはコート上で安全が保証されているべきだし
観客にはコートへのフリーパスが
与えられているわけじゃない」と訴えた。
大会ディレクターからは謝罪が あったというが
「この大会だけでなく、全ての大会の問題だ。
何か策を講じる必要がある。謝罪は受け止めたが、
大会側にはきちんとリアクションを起こしても らいたい」
と苦言を呈しました。
過去には女子選手の モニカ・セレシュ選手が絶頂期で
選手生命を左右させる事故があった
ことなども、背景にあると思われます。
モニカセレシュ事件とは?
ドイツ・ハンブルクで行なわれたシチズンカップ準々決勝。
マグダレナ・マレーバ(ブルガリア)との対戦中に、
全スポーツ界を大きく揺るがす衝撃が突如、襲った。
4大大会を次々と制し、当時絶頂期にあった19歳のモニカ・セレシュ
(当時ユーゴスラビア)が試合中に暴漢に襲われ、
背中をナイフで刺されました。
この刺傷事件があるまで、
セレシュのテニス人生は華々しいものでした。
15歳でプロに転向後、すぐに全仏オープンで準決勝に進出。
翌年の同大会では決勝で世界女王のシュテフィ・グラフを圧倒し、
16歳6カ月という若さで
4大大会最年少優勝記録(当時)を樹立します。
その後もセレシュの快進撃は止まらず、全仏オープン3連覇、
全豪オープン3連覇、全米オープン2連覇と、
世界ランキング1位の座を独走。グラフから完全に
女王の ポジションを奪い取った。
無敵の19歳――。セレシュを 中心に女子テニス界が
まわっていた矢先の悲劇でした。
セレシュを刺した男は、「グラフの熱狂的ファン」と自称し、
「セレシュをケガさせれば、グラフが再び世界1位に
返り咲けると思った」と、犯行動機を話しました。
精神的な後遺症により、セレシュはテニスの舞台から消え
復帰したのは2年3カ月後の1995年8月。
カナダオープンに出場し、見事優勝で復帰戦を飾りました。
さらに翌年の全米オープンでも通算9度目となる
4大タイトルを手に入れた。
しかし、かつてほどの勢いはなく、
グランドスラム制覇確実を言われながら
一度もウインブルドン優勝を果たせず、
2008年、コートに別れを告げました。
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