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ETV特集
ETV特集「パンデミック 揺れる民主主義 ジェニファーは議事堂へ向かった」
政治学者…フランシス・フクヤマさんが出演する。
コロナ禍で加速する“民主主義”崩壊の危機。1月、アメリカの議事堂襲撃事件に、NHKのカメラが偶然居合わせた。何が、人々を突き動かしたのか?変わりゆく世界に迫る。
「歴史の終わりと最後の男」(The End of History and the Last Man)
フランシス・フクヤマの経歴
福山博士は、開発や国際政治の問題について幅広く執筆してる。
1992年に出版された『The End of History and the Last Man』は、20以上の海外版が出版されている。
最新の著書は『Identity: The Demand for Dignity and the Politics of Resentment』を2018年9月に出版した。
フランシス・フクヤマは、コーネル大学で古典学の学士号を、
ハーバード大学で政治学の博士号を取得した。
ランド・コーポレーションの政治学部門、米国国務省の政策立案スタッフを務めた。 1996年から2000年までジョージ・メイソン大学公共政策学部のオマー・L・アンド・ナンシー・ハースト公共政策教授、
2001年から2010年までジョンズ・ホプキンス大学
ポール・H・ニッツ高等国際問題研究大学院の
バーナード・L・シュワルツ国際政治経済学教授を務めた。
2001年から2010年までジョンズ・ホプキンス大学Paul H Nitze School Advanced International StudiesのBernard L. Schwartz教授、
2001年から2004年までPresident’s Council on Bioethicsのメンバー。
コネチカット大学、ドーン大学、同志社大学、関西大学、オーフス大学(デンマーク)、Pardee Rand Graduate Schoolより名誉博士号を授与されている。
カーネギー国際平和財団および世界開発センターの非常駐フェロー。 Pardee Rand Graduate SchoolおよびVolcker Allianceの理事を務めている。
また、アメリカ政治学会および外交問題評議会のメンバーでもある。
ローラ・ホルムグレンと結婚し、3人の子供がる。
「歴史の終わりと最後の男」(The End of History and the Last Man)書評
新たに問われる古い疑問
フランシス・フクヤマは、この本の冒頭で、自分の論文のきっかけとなった当時の最新の出来事について述べている。
彼はまず、同時代の人々の間に見られる、歴史の進歩に対する悲観主義について述べている。
その理由は、2つの世界大戦や多くの権威主義的・全体主義的な政権の台頭など、
20世紀に起きた破壊的な出来事にある。
これらの出来事は、19世紀に一般的であった進歩に対する確信を破壊し、
西洋では民主主義そのものの有効性や効果を疑問視する声もあるのだが。
しかし、フクヤマは、1980年代と1990年代に起こった出来事は、
新たな楽観主義の理由になるという逆のケースを作りたいと考えている。
彼は、権威主義国家の見かけの強さは常に虚構であったと主張している。
悲観主義者たちは、進歩の過程における一時的な出来事を、
自由民主主義に対する真の脅威と勘違いしていたのである。
彼は、まず右派の権威主義国家を、次に共産主義左派の
「全体主義」国家を検証する。どちらも1970年代から1980年代にかけて
一連の危機を経験し、そこから回復した者はほとんどいないという分析。
いずれの分析においても、フクヤマは、
これらの種類の国家が解決できなかった2つの危機を指摘している。
それは、急速な経済変化を管理できなかったことと、
避けられない正統性の危機である。
フクヤマは、現代は世界的な自由主義革命の時代であり、
自由民主主義と資本主義(生産手段が私的に所有され、
市場を通じて流通する経済システム)の世界的な勝利という
「普遍的な歴史」の最終段階を迎えていると主張している。
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