スイッチインタビュー
NHK総合テレビ 22:00~23:00
お化け屋敷プロデューサー・五味弘文に会いたいと名乗りを上げたのは、劇作家・前田司郎。恐怖一筋の男と、演劇・映画・小説とマルチに活躍する男がエンタメを語り尽くす!
前田司郎は劇作家、俳優、小説家です。小学生のころから小説らしきものを書き、演劇に興味を持ったのは中学生のころと早熟な思春期をおくりました。
前田司郎のwikiは
氏名:前田司郎(まえだ・しろう)
1977年東京・五反田生まれ。和光大学人文学部卒業。
大学在学中に97年、劇団「五反田団」を旗揚げする。
05年『愛でもない青春でもない旅立たない』で小説家デビュー。07年『グレート生活アドベンチャー』で芥川賞候補となる。
08年、戯曲「生きてるものはいないのか」で岸田國士戯曲賞受賞。
著書に『恋愛の解体と北区の滅亡』、『誰かが手を、握っているような気がしてならない』、近著に『大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇』がある。
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演劇や子供の頃の事
このところ、文芸界で若手演劇人の躍進がめざましい。
その先駆者のひとりが、劇団「五反田団」主宰の前田司郎さん。
劇団では脚本家、演出家、俳優として活躍、昨年は「演劇界の芥川賞」岸田國士戯曲賞を受賞しました。
シュールな舞台が人気ですが、小説はさらにシュール。
こんな小説ってどんな人が書いたのって言いたくなる作品が多いです。
五反田団の旗揚げが大学在学中の1997年、『愛でもない青春でもない旅立たない』で小説家としてデビューしたのは、その8年後です。
小説を初めて書いたのは実は小学生の時
最初に小説を書いたのは、小学4年生のときでした。国語で「小説を書こう!」という授業があって、僕は1日で原稿用紙8枚くらいのお話を書き上げたんです。そこで、「これはいけるんじゃないか?」と思いました。
「俺、才能あるぞ」と(笑)。もっと遡れば、幼稚園のころからずっと、想像力をつかうような仕事がしたかったんです。何かを創る仕事がしたいと思っていましたね。
僕、怖がりな子どもだったんです。テレビのホラー映画とか、人の顔を描いた近所の質屋の看板とか、 パチンコ屋の前にある、風船状のピエロがブワっと膨らむ置物とか、とにかくいろいろと怖がっていました。そんな僕を見て、父親が「おまえは感受性が強いん だ」と言ったんです。たぶん適当に言ったんでしょう(笑)。でも、子どもながらに「そうか、じゃあこの感受性を仕事につかおう」と思ったわけです。
とはいえ、そのころはいろんな創作活動が僕の中では未分化でした。絵も小説も映画も一緒のくくりに入っていて、なんとなく何か創りたい、と思っていました。そして、小学4年生のときに小説でいこうと決めたんです。
小説と舞台の脚本の違いはなんでしょう?
説得力の質が違うと思います。例えば、戯曲で「男がいる」と書くのと、小説でそう書くのとでは、意識が全然違います。小説では「男がいる」ことを実感させ るためにいろいろと書くけれど、芝居なら現実に俳優がそこにいるわけだから、嫌でも実感しますよね。芝居は素人でも一応はかたちになるんです。それは、生 身の人間が舞台にいるというだけで、既にドラマチックだからだと思います。小説は、それが無いから難しい。
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