- 導入:創業140年、東京ガスの「歴史的転換点」
- 2026年1月、カンブリア宮殿で語られた笹山社長の危機感とビジョン。
- 新ブランド「IGNITURE(イグニチャー)」が描く未来
- ガス供給ではなく「エネルギーの最適化」を売るビジネスモデル。
- 脱炭素の切り札「e-メタン」と水素戦略
- 既存のインフラを活かしたまま脱炭素化する驚きの技術。
- デジタル・AI戦略:スカイディスク買収の狙い
- 製造現場のDXまで踏み込む「エネルギー×IT」の強み。
- 世界へ挑む:北米・アジアでの海外展開
- 日本国内から世界のエネルギーインフラへ。
- まとめ:私たちが手にする「未来の暮らし」
導入:創業140年、東京ガスの「歴史的転換点」
2026年1月8日放送の『カンブリア宮殿』。そこに映し出されたのは、私たちが知っている「ガスを届ける東京ガス」ではありません。
現在、エネルギー業界は100年に一度の激変期にあります。カーボンニュートラルという世界的な潮流、そしてAIの進化。東京ガスは今、これまでの成功体験を捨て、全く新しい「ソリューション企業」へと生まれ変わろうとしています。
新ブランド「IGNITURE(イグニチャー)」が描く未来
東京ガスが2023年に立ち上げ、2026年の今、同社の成長エンジンとなっているのが、法人・自治体向けソリューションブランド「IGNITURE(イグニチャー)」です。
これまでのビジネスは「ガスを多く使ってもらうこと」が収益に直結していました。しかし、IGNITUREが提案するのはその真逆です。
- 太陽光パネルの設置と蓄電池の最適制御
- EV(電気自動車)の充放電管理
- AIによる工場のエネルギー消費削減
つまり、「いかにエネルギーを効率よく使い、炭素排出を減らすか」をコンサルティングし、その価値に対して対価を得る。これが東京ガスの目指す「脱ガス」ビジネスの核心です。
自治体との連携
以下は、**東京ガスが立ち上げたソリューションブランド「IGNITURE(イグニチャー)」**と、実際に自治体と連携した事例を深掘りした原稿です(自治体名中心の事例紹介パート)。
※IGNITUREは「未来を灯す」ソリューションブランドとして、脱炭素・最適化・レジリエンス(強靭化)に関する取り組みを広く展開していることが公式情報から分かっています。
IGNITUREとは?
東京ガスが2023年11月に立ち上げた ソリューション事業ブランド「IGNITURE(イグニチャー)」 は、従来のエネルギー供給ビジネスを超えて、エネルギーの最適化や地域課題解決、脱炭素・レジリエンス強化といった社会的なテーマに応えるための総合ソリューションブランドです。名前には、“Ignite(灯す)”と“Future(未来)”を組み合わせ、「未来を灯す」という想いが込められています。
このブランドのもとで、東京ガスは家庭向けや法人向けだけでなく、自治体との連携モデルも進めています。以下では、その中でも具体的な実例をピックアップして解説します。
相模原市との連携(カーボンニュートラルなまちづくり)
2025年2月、相模原市が東京ガスと カーボンニュートラルなまちづくりに向けた連携協定 を締結しました。これは地域全体で脱炭素を推進するための取り組みであり、
相模原市が2050年にCO₂実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ宣言」を背景に、地域・市民・企業が一体となって行動するための枠組みづくりの一環です。
この協定では、長年地域に密着してきた東京ガスのノウハウを活用し、地域の脱炭素施策の加速化や持続可能な社会づくりの支援が目標として掲げられています。
たとえば、エネルギー供給の安定化や、再生可能エネルギー導入の促進、都市インフラのレジリエンス向上などが期待される点として挙げられています。
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海老名市との協定(地域課題への包括的連携)
神奈川県の 海老名市 でも東京ガスと同様の連携協定が結ばれています。海老名市は2050年の「ゼロカーボンシティ宣言」のもと、気候変動対策や地域の環境施策を推進してきましたが、
東京ガスとの連携により、地域課題の解決や持続可能な発展への取り組みにさらなる強化が期待されています。
この協定では、単なるエネルギー供給だけでなく、気候変動対策や地域活性化イベント、防災に関する支援など、地域住民や事業者とともに進める活動が中心となっています。
海老名市と東京ガス双方が持つ知見を統合し、地域に根ざした形での脱炭素施策を推進するモデルケースのひとつとなっています。
ひたちなか市(脱炭素+防災力強化)
茨城県の ひたちなか市 でも、東京ガスとの 包括連携協定 が締結されました。この協定は、脱炭素社会の実現に加え、防災力の強化や地域の魅力創出など、まちづくり全般における包括的な連携を目的としています。
ひたちなか市は「ゼロカーボンシティ宣言」に基づいて地域課題の解決を進めており、東京ガスのIGNITUREによる支援は、単なる技術導入や設備支援ではなく、地域の価値向上や持続可能な社会構築のパートナーシップ形成という側面を強めるものです。
藤沢市(SDGs共創パートナー制度を活用)
神奈川県の 藤沢市 は、東京ガスとの連携により、地域の脱炭素化・防災・SDGs推進に取り組んでいます。
藤沢市は企業や市民との協働を進める「SDGs共創パートナー制度」へ登録しており、IGNITUREを通じた支援がその活動の一部となっています。
この取り組みは、単純にエネルギー効率や再エネ比率を向上させるだけでなく、地域全体での環境施策・コミュニティ支援を包括的に進める点が特徴です。
藤沢市のようにSDGsを地域戦略として積極的に活用する自治体にとって、IGNITUREは「共創パートナー」としてその実現を後押しする存在になっています。
自治体連携の狙いと効果
こうした自治体との連携は、単に東京ガスがソリューションを提供するだけではありません。
「地域ごとに抱える課題を可視化し、その解決策を地域と共に創り上げる」 というIGNITUREのコンセプトが反映されたものでもあります。
共通するポイントとしては以下が挙げられます:
✔ 地域のカーボンニュートラル目標への対応
自治体が掲げる2050年までのCO₂実質ゼロ達成に向け、
・エネルギー最適化
・再エネ導入支援
・地域インフラのレジリエンス強化
といったテーマで東京ガスが連携します。
✔ 住民・事業者を巻き込む地域共創
ただ数値目標を追うだけではなく、
住民や事業者を巻き込んだワークショップや情報共有、共創型イベントへの発展も期待されています。
✔ 長期的な地域価値の向上
これらの連携は単発ではなく、
地域の持続可能性・魅力づくり・未来創造につながる中長期戦略の一部として位置づけられています。
まとめ(自治体事例の位置づけ)
IGNITUREブランドを通じた自治体との連携は、
脱炭素・最適化・レジリエンス をキーワードに、地域課題を解決する「共創型モデル」として進んでいます。
相模原市、海老名市、ひたちなか市、藤沢市などの取り組みは、それぞれの地域特性に合わせて東京ガスが連携パートナーとして関わることで、
単なる設備提供や技術支援に留まらない地域価値の向上につながる成果を目指しているのです。 脱炭素の切り札「e-メタン」と水素戦略
「都市ガスはCO2を出すから、いずれ使われなくなるのでは?」そんな疑問に対し、東京ガスは明確な答えを持っています。それが合成メタン「e-メタン」です。
水素と回収したCO2を合成して作るe-メタンは、既存のガス管やコンロをそのまま使えるのが最大の特徴。膨大なインフラを無駄にせず、中身だけをグリーンなエネルギーに置き換える。
2020年代後半から社会実装が加速するこの技術は、日本の脱炭素戦略における「現実的かつ最強の選択肢」として注目されています。
デジタル・AI戦略:スカイディスク買収の狙い
2025年8月、東京ガスは製造業向けAIサービスを展開する「株式会社スカイディスク」を子会社化しました。一見、ガス会社とは無縁に見えるこの買収こそが、新分野の象徴です。
工場の生産計画をAIで最適化すれば、無駄なエネルギー消費が抑えられ、同時に顧客の生産性も向上します。「エネルギーのプロ」が「生産現場のプロ」になることで、顧客企業の経営の深い部分まで入り込む。
もはや、単なるインフラ企業ではなく、ITコンサルティング企業へと進化を遂げているのです。
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世界へ挑む:北米・アジアでの海外展開
日本国内の人口減少を見据え、東京ガスは海外事業にも攻勢をかけています。
2026年現在、米国でのシェールガス開発から、東南アジアでのLNG(液化天然ガス)基地建設まで、その領域は多岐にわたります。
国内で培った「エネルギーの高度な利用技術」を武器に、世界中で脱炭素化と安定供給を両立させるビジネスを展開しています。
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まとめ:私たちが手にする「未来の暮らし」
カンブリア宮殿を通じて見えてきたのは、東京ガスの「しなやかな強さ」です。
ガスという形あるものに縛られず、顧客が本当に必要としている「快適で持続可能な社会」をデジタルと脱炭素技術で提供する。
2026年、東京ガスはもはや「公共料金を払う相手」ではなく、私たちの生活やビジネスを支える「価値共創パートナー」になったと言えるでしょう。
カンブリア宮殿を通じて見えてきたのは、東京ガスの「しなやかな強さ」です。
ガスという形あるものに縛られず、顧客が本当に必要としている「快適で持続可能な社会」をデジタルと脱炭素技術で提供する。
2026年、東京ガスはもはや「公共料金を払う相手」ではなく、私たちの生活やビジネスを支える「価値共創パートナー」になったと言えるでしょう。
