カンブリア宮殿【超便利!ドラッグストア! 何でも揃う強い味方】
2019年6月20日(木) 22時00分~22時54分
平野健二社長の両親が1956年に家業として門司市(現北九州市門司区)で薬局を開きましたのがサンキュードラッグの始まり。
平野健二社長は1959年に長男として生まれ、県立門司高校から一橋大学商学部(経営学科)に入学しました。
1982年に一橋大学卒業後、サンフランシスコ州立大学経営大学院でマーケティングを専攻してMBAを取得し、帰国後、大手製薬メーカーで1年間勤務し、85年にサンキュードラッグに入社しました。
北九州市及び下関市行橋市遠賀郡中間市に店舗をドミナント展開するドラッグストアチェーン店です。
その出店方法には特徴があります。高齢者が歩いて行ける店を目指しているとの事。
半径25km内に60余店舗という全国にも類を見ない店舗網を構築し、さらにその密度を上げています。
最近では1km毎に出店するというのが基準となっており、これはご高齢者の足で徒歩10分という、充分に行きやすい範囲に必ず店があるというシチュエーションを意識したものです。
平野健二社長の経歴
サンキュードラッグ代表取締役社長 平野健二氏
ひらの・けんじ/1959年生まれ。
一橋大学商学部卒業後、サンフランシスコ州立大にてMBA取得。
大手製薬メーカーを経て85年サンキュードラッグに入社。
2003年より同社代表取締役社長。07年 北九州市産業雇用戦略会議審議員に就任。著書に『これからのドラッグストア・薬局ではたらく君たちに伝えたいこと』(ニュー・フォーマット研究所刊)がある。
広域に数多くの店舗を持つのが一般的な現在のドラッグストアチェーンの展開を考えると、そんな疑問が沸いてくる。しかし、サンキュードラッグにとって、この地域を特定した高密度出店戦略こそが経営の真髄。
同社ではまさに日本の医療の先行きを考えると、「そうした戦略をとらざるを得ない」(西村一常務)という。一見すると矛盾しているようだが、同社なりの考えがみられる。
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■地域隋一のかかりつけ薬局を目指す
全国に店舗網を持つ大手の調剤薬局やドラッグストアチェーンに比べると、規模的には地域に密着した中堅チェーンだ。しかし、その展開方法は他チェーンと大きく異なる。
1店舗あたりの商圏人口は3000人から5000人という極めて小さな商圏で店舗運営を成立させている。
まるでコンビニ並みの商圏人口の設定。それでも同社では「100万人いる北九州市の人々の健康を守るという意味では店舗数は不十分で、単純に北九州市にあと140店は作れる」と計算、さらに店舗網をきめこまかくする方向という。
通常のドラッグストアの1店あたりの商圏は2、3万人が一般的。最近では小商圏フォーマットを作り始めるチェーンも出てきているが、それでも商圏人口は9000人とか、7000人規模で、同社の倍程度の商圏人口をとっている。これが平野健二社長の考えです。
◇資本金=2億94万円
◇売上高=198億円(2015年3月期)
◇従業員=1270人(正社員370人、パート900人)
◇本部=北九州市門司区黒川西3-1-13
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■情報データベースも蓄積
シニア層の行動半径はせいぜい500メートルから1キロメートル。その範囲に店舗を1店ずつ作る。
そして「かかりつけ薬局」にしてもらうことで、Aさんがどんなクスリをこれまで服用し、どんなクスリを飲んだ際に、アレルギーなど副作用を起こしたのかが蓄積され、薬歴や副作用情報の精度が高まるというわけだ。
同社は地域の医療機関と連携、医師とも情報を共有化している。例えば顧客のAさんが過去にこんな薬を服薬して副作用が出たなどをデータとして保有し、地域の医師と共有化、医療機関だけではとらえきれない情報を共有化することで、地域でAさんに精度の高い医療行為を提供できる体制を構築している。これは非常に精度の高いデータなのです。
平野健二社長の年収
ちょっと業種が違いますが年商が200億円同等規模のアースホールディングの國分社長が年収3億円と公表しています。おそらく平野社長も1億超えはしていると考えられます。