じっくり聞いタロウ ~スター近況(秘)報告~
2019年3月21日(木) 24時12分~25時00分
最新ネット犯罪「セックストーション」の手口をITジャーナリスト三上洋さんが解説します。
「セクストーション」と呼ばれるサイバー犯罪があります。これは性的行為という意味の「SEX」と、恐喝という意味の「EXTORTION」を合わせた造語であり、インターネット上で「出会った」異性に対して性的行為の写真や動画を撮らせ、その公開を材料に脅迫を行う手口と言われています。
この「性的な恐喝」に関しては、米FBI がすでに 2010年に注意喚起を出しており、日本でも 2014年4月に逮捕事例が報道されています。
日本での事例と言えば。
スマートフォンの無料通信アプリで知り合った女性と裸の画像を交換した。やりとりを重ねるうちに電話帳などのデータを抜き取られ、女性の関係者から「恥ずかしい画像」をネタに現金を要求される-。
もともとは海外で確認された「セクストーション」(性的脅迫)といわれる犯罪被害が日本にも上陸し、徐々に広がりつつある。相手側に渡った画像やデータを取り返すことはほぼ不可能で、その代償は大きい。だからそういった画像は絶対交換してはいけない。
「無料通信アプリで知り合った相手から、スマホの個人情報を抜き取られ、現金を払わなければ動画をばらまくと脅されている」こんな事例もある。
「お話ししませんか」。ある日突然、男性のスマホに、無料通信アプリを使って見知らぬ女性の名前をかたる人物から連絡が来る。男性が応じると、たわいないやりとりが始まる。
次第に会話はエスカレートし、女性から「恥ずかしい姿を見せ合いましょう」と持ちかけられる。これがよくある手である。
さらに女性から「ビデオ通話ができるアプリ」をダウンロードするよう求められ、男性は自分の性的な動画を撮影し、このアプリを起動して動画を送信した。
間もなく男性のスマホの画面に「金できれいに解決しよう」との一文とともに、男性が登録している電話帳のデータの写真が送られてくる。そして、見知らぬ男から「電話帳を抜き取った。知り合いに動画をばらまかれたくなければ金を払え」と脅迫の電話がかかる-というもの。・・・・これが不正な手段
「ビデオ通話ができるアプリ」として男性がダウンロードしたのは、実際は電話帳のデータを抜き取ることができる不正アプリ。男性は気付かぬ間に、不正アプリを通じて電話帳のデータを盗まれ、プライベートなやりとりを行った際の動画データをネタに脅されるというのだ。
まさに警察に相談する事例は一部で、ほぼ大部分は泣き寝入りしているのではと推察できる。だって警察に相談するのは恥ずかしいから。
ITジャーナリストの三上洋さんの分析によると「実生活で異性との交流が少なく、出会いを求める男性が被害に遭いやすい。女性と知り合えたうれしさから、不用意なやりとりをしてしまう人が多い」と分析する。得るものは何もないので関わってはいけない。
また2018年の新たな手口は・・・これまでのセクストーションは、ネット上で出会った異性に対して性的な写真や動画の交換を持ちかけ、それらの公開を脅迫材料に金銭を要求する手口として知られてきました。
しかし、今年確認された新たな手口は、不特定多数に対して大量のスパムメールを送り付ける手法を使っています。「緊急対応!」「AVアラート」などの件名と「アダルトサイトを見ているときの様子を撮影した動画をばらまく」といった趣旨の文面を用いて500~ 800米ドル相当の口止め料をビットコイン(仮想通貨)で要求してくるものです。
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三上洋の経歴
1965年生まれ、東京都世田谷区出身。
出身校:東洋大学社会学部卒業
ネットの安全対策、ネット事件、IT活用・ネットの動画活用が専門のITジャーナリスト。読売オンラインで一般向けセキュリティ記事を長期連載するほか、企業向けのセキュリティ対策・自治体のセキュリティ啓発などの講演多数。
TBSテレビ・ひるおび!、ビビット、ゴゴスマ〜GOGO!Smile!〜などのスタジオ出演で、ネット最新動向・事件解説を行う。
TBSラジオ・荻上チキ Session 22、森本毅郎・スタンバイ!でもネット関連のニュースを解説している。
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