高級腕時計シェアサービス「トケマッチ」で元代表が逮捕 芸能人との広告出演も話題に──被害総額28億円超の実態
高級腕時計を所有者から預かり第三者に貸し出すシェアリングサービス「トケマッチ」をめぐる問題で、運営会社「合同会社ネオリバース」の元代表・小湊敬済こと福原敬済容疑者(44)が詐欺容疑で逮捕されました。
この事件は、著名人との共演による宣伝が利用者に安心感を与えていた可能性も指摘されています。
◆ ドバイ逃亡の末、帰国・逮捕へ
警視庁は2024年1月、新サービス終了とともに突然会社を解散した福原容疑者を業務上横領容疑などで国際手配していました。
福原容疑者は同時期にドバイへ出国しており、約2年間にわたって海外で逃亡生活を送っていたとみられていましたが、2025年12月26日、UAEから成田空港に帰国した際に詐欺容疑で逮捕されました。
警視庁によると、預かっていた高級腕時計のうち、数多くが所有者に返却されず、代わりにネットオークションやフリマアプリなどで売却されていた疑いもあるとされています。
被害は全国で数百人にのぼり、総額は約28億円以上とみられています。
スポンサーリンク
◆ トケマッチのビジネスモデルと運営会社解散の経緯
トケマッチは、ロレックスやオメガといった高級腕時計を所有者から預かり、借りたい利用者に貸し出すシェアサービスでした。
オーナーには時計の査定額に応じた毎月の利用料が支払われ、実際のレンタルがなくても収入が得られる仕組みとして紹介されていました。
しかし、2024年1月に会社が突然解散を発表。サービス終了と同時に預けられていた時計が返却されず、預託使用料の支払いも停止されたことで、利用者から多数の被害届けが出されました。
公式発表では返却までの目安を「最大6か月以内」とする一方、具体的な日程は示されず、時計が戻らないケースが相次ぎました。
◆ 「芸能人との共演」で信頼感を演出
トケマッチは営業期間中、テレビ番組や広告などで芸能人と共演してサービスをPRしたことでも注目されました。
福原容疑者はテレビなどのメディアに出演し、サービスの魅力を語る場面もあったと報じられています。
こうした露出は利用者に安心感を与える側面があり、商品やサービスへの信頼感につながりますが、実際の返却トラブルや不透明なビジネスモデルとのギャップも被害拡大の一因になった可能性があります。
広告塔として登場した芸能人自身はサービス運営に関与していないことも多く、これを悪用した宣伝のリスクが社会的にも問題視されています。
◆ 利用者心理と詐欺の“威光効果”
専門家は、著名人や有名人が関わる広告に安心感を抱いてしまう心理を「威光効果」と呼び、信用と判断を混同してしまう傾向があると指摘しています。
この事件では、高い利回りや有名人との広告が利用者の信頼を後押しし、十分なリスク判断がされないまま資産を預けるケースが散見されました。
SNS上でも偽アカウントによる投資勧誘や有名人写真の悪用が横行しており、消費者が「著名人=安全」と考えることへの注意喚起が求められています。
◆ 今後の展開と注意点
逮捕を受けて警視庁は引き続き捜査を進めていますが、預けた時計の返却や補償の実現などは依然として不透明な部分が多く、利用者側の警戒が必要です。
今回のトケマッチ問題は、シェアリングエコノミーの一例として注
高級腕時計シェア「トケマッチ」運営会社が突如解散 著名人広告と利用者心理の落とし穴
高級腕時計を所有者から預かり、第三者に貸し出すシェアリングサービス「トケマッチ」を運営していた合同会社ネオリバースが、2024年1月31日付で解散を発表した。
これに関連し、警視庁は元代表の福原敬済容疑者(42)を業務上横領容疑で指名手配し、詐欺の可能性や組織性についても捜査を進めている。
スポンサーリンク
解散直前に大量の時計を集め、代表は海外へ出国
ネオリバースは解散発表と同日の1月31日、公式サイト上でサービス終了を告知した。
一方、福原容疑者は同日、成田空港からアラブ首長国連邦(UAE)・ドバイへ出国していたことが分かっている。
警視庁によると、これまでに27件の被害届が受理され、約70本(時価約1億円相当)の腕時計が売却されたとみられる。
さらに、6日時点で866本、総額約18億4,000万円相当の腕時計が未返却となっているという。
トケマッチは、時計の査定額に応じて所有者に毎月「預託使用料」を支払い、利用者からレンタル料を受け取る仕組みをうたっていた。
しかし、会社の財務状況や返却意思の有無次第では、単なる横領にとどまらず、組織的に時計をだまし取った詐欺行為に該当する可能性もあるとして捜査が続いている。
公式発表では「返却まで最大6か月」 使用料は送金停止
ネオリバースの公式発表によると、預託されている時計は「順次返却」とされているものの、明確な返却日は示されていない。
目安として「本日より6か月以内」とする一方、レンタル中などの事情により遅延する可能性にも言及している。
また、預託使用料については2023年12月分(2024年1月末支払い)を最後に送金停止。
キャンペーンで約束されていたAmazonギフト券についても、「進呈が困難な状況」とされ、時期は未定とされた。
こうした内容から、利用者の間では
「会社側にとって一方的に有利ではないか」
「返却や補償が本当に実行されるのか」
といった不安の声が広がっている。
利回りの高さに疑問の声 ビジネスモデルへの不信感
過去の利用者投稿やQ&Aサイトでは、
「毎月の入金はあったが、利回りが高すぎる」
「実際に時計がどれほどレンタルされているのか不透明」
「倒産時に法的に時計が守られるのか不安」
といった懸念が以前から指摘されていた。
特に、新規の預託が止まると成り立たなくなる構造ではないかという見方から、いわゆる「ポンジ・スキーム(自転車操業型詐欺)」を連想する声も一部で出ている。
ただし、現時点でトケマッチがそれに該当すると公式に認定された事実はなく、最終的な判断は捜査結果を待つ必要がある。
芸能人の広告出演が信頼感を生む「威光効果」
トケマッチをめぐっては、福原容疑者がテレビ番組で芸能人と共演し、サービスを紹介していた点も注目された。
過去には「西山ファーム投資詐欺」や「ジャパン・ライフ事件」などでも、芸能人や著名人の名前・写真が広告や宣伝に使われていた。
悪徳商法に詳しいジャーナリストの多田文明氏は、こうした心理について
「著名人や一流企業の名前によって信用してしまう『威光効果』が働く」
と指摘する。
SNS上では、著名人になりすました偽広告も後を絶たず、本人が注意喚起しても被害が広がるケースが続いている。
「著名人=安全」ではないという認識を
多田氏は
「著名人自身も知らぬ間に利用され、社会的信用を傷つけられる」
としたうえで、
「利用者側が『有名人が出ているから安心』という発想を捨てることが重要」
と警鐘を鳴らす。
今回のトケマッチ問題は、高利回り・不透明な仕組み・著名人広告という要素が重なった典型例ともいえる。
資産価値の高い高級時計だからこそ、「本当に安心して預けられるのか」を冷静に見極める姿勢が、改めて問われている。
スポンサーリンク

