4月4日(日)放送の『情熱大陸』
情熱大陸【吉野山 桜守/一目千本!世界に誇る吉野の桜を守る、3人の男たち】
吉野山 桜守の伊藤将司・山口公佑・奥西信介が登場する。
花の便りが届けばこころ浮き立ち、お花見をし、花が散れば「今年の桜も終わり」と思うのが、私たち一般人の感覚なのだが・・・
でも、「花が咲くのは、桜の一年間の最後の仕事」であり、「花を散らして初めて芽が出て一年間の営みが始まる」のだとか。
吉野の山桜をはじめとする「桜の名所」と呼ばれるものは人によって植えられたものです。有名なお寺や庭園、公園、墓地はもちろん、治水工事をしたところなどもさかんに植えられたため、用水や川沿いも桜が多く見られる。
元軍隊の駐屯地にも植えられていますし、山郷の桜などは昔の戦死者の埋葬のしるしとして植えている場合もある。
そして桜は新しい土壌でないと育たないので、今植わっている桜が枯れたら同じ場所に桜は生えない。
鳥に実を食べてもらって遠くの方で糞にまざった種子が落ちて発芽するような広がり方をします。だから桜は自然の長い営みの中では、どんどんシイやカシなどの常緑高木に場所を譲って移動していってしまうもの。
また、今日本の桜の実情90%以上が江戸時代に交配種としてできたソメイヨシノだが、この桜は生長が早い分だけ寿命も短く、60年とも50年とも言われている。
戦前に植えられたものはもうとっくに寿命の時期なのです。加えてソメイヨシノは種をつけないか、つけても発芽しない品種なので、自力で繁殖する力もない。
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桜守の仕事
当然、桜守の仕事も、花が咲いて終わりではない。
葉の出る時期や茂り方、枝の伸び方、紅葉した葉の赤みや落葉の時期など、一年を通じて「桜をみる」という地道な仕事を積み重ね、必要に応じて手をかけていく。本当に地道な仕事なのだ。
樹齢何百年といわれるヤマザクラなどの古木も、もちろん都会に咲くソメイヨシノにも増して、伊藤将司・山口公佑・奥西信介さんのような桜に寄り添う桜守の努力で支えられている。
桜守の有名人
大阪造幣局の桜並木をつくったことで知られ、水上勉の小説『櫻守』のモデルにもなった笹部新太郎さん。
京都の桜栽培の第一人者で、京都を名実ともに日本一の桜名所にした十四代目・佐野藤右衛門(とうえもん)さんと、その志を引き継いだ十五代目、十六代目などが有名。
まとめ
桜は他の植物に比べて復元力の弱いデリケートな樹木。一度傷がつくとその傷がなかなかふさがらず、「小さいときにちょっと傷がつくと、幹が太るのと同じように、その傷も大きくなる」のだとか。
逆に梅は切ったところから新芽が出て花をつけるといいますから、「桜切るバカ、梅切らぬバカ」という格言もうなずける。
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