松田一希さんテングザルの
ボルネオ島のテングザル研究に11年の
歳月をかけた研究者です。
松田一希さん実は全く霊長類の研究とは
関係ない研究をしていました。
同志社大学の工学部でセラミックの研究を
していたそうです。
霊長類に興味を持ったキッカケは
たまたま他の研究室のクモザル調査に同行。
動物の謎めいた生態に魅了されたのです。
ただ「あまり研究されていない」という
理由だけで、テングザルを研究することに
なりました。
北海道大学大学院に進学しテングザル研究を
はじめたのです。
京都大学霊長類研究所
日本学術振興会をへて
中部大学創発学術院准教授(京都大学野生動物
研究センター特任准教授兼任)
京都大学霊長類研究所には
かって間直之助がおられました。
比叡山でリュックを背負った間直之助先生
に何度かあったことがあります。
京阪バスは特例で先生にはどこでも
乗り降りを許可していました。
一度一緒にさるに餌をあげた事があります。
先生はすごく気さくな人で、京都大学霊長類研究所
にも学閥があり、さるに餌をあげる派とあげない派
がありもちろん間先生はあげる派だといってました。
ほとんど興味のない管理人にもサルのこと
を目を輝かして話してくださいました。
こんな偉い先生だったのに。
研究者はそういうところがありますね。
バスを降りてサルを呼ぶと、どこからともなく
ものすごい数のサルが集まってきます。
先生のサルを呼ぶ声は特徴があり
すごく懐かしい思い出です。
餌は殻付きの南京豆でした。
リュックにいっぱい入れておられました。
管理人がそんな偉い先生だったと知ったのは
ずっとあとのこと・・・5年ほどまえ比叡山に
行った時銅像を発見したからです。
松田一希さんはテングザルに取り憑かれた学者
テングザルの生態そのものも大変興味深い
のはもちろんだが、特筆すべきなのは、松田一希が「フィールドワーク」と
がっぷり四つに組み合って悪戦苦闘する様を通し、
その素晴らしさを実感していること
科学研究の醍醐味である、発見の興奮、推論の陶酔、挫折と失意、
トラブルによる苦悩などが溢れ、
新人研究者の弾けるような心理の瑞々しさ
そして、突然飛び込んだ異国の地で言語の習得から始め、
現地社会と交渉し、生活の活動基盤を築き、
生活様式の違いに戸惑いながらも楽しみ、
テングザルと川辺の密林にただただ浸る、
という生活の描写も多く、観光ガイド冒険ガイド的な楽しさも
持っているのです。
松田一希が絶滅危惧種としてのテングザルとその環境の保全、
そして、絶滅危惧種としてのフィールドワーカー及びポスドクの保全と、
研究を支えるこの二面の危機についての啓蒙は大変興味深い点だ。
ボルネオ入りした時には恋人だった松田さんの妻への
気持ちは感謝しかないといいます。
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