7月26日
ガイア
テレビ東京系 22:00~
帝人ナカシマメディカル株式会社の人工関節が取り上げられます。
超高齢社会に突入した日本。今や2.5人に1人が65歳とされている。
そんな中、彼らの多くが悩まされているのが膝の関節痛だ。主に膝の軟骨がすり 減ることによって生じるこの痛みは日常生活にも影響を及ぼす。
一方、膝の痛みを気にせず、元気に老後の生活を楽しむシルバーたちもいる。聞けば、数年前に 「人工関節」の手術を受けたとのこと。
ただ現在、膝に不安を抱える人が1000万人にものぼるのに対し、人工膝関節の手術数は僅か7万件(2011年度) でしかありません。その背景には「体に異物を入れるのが恐い」「痛みが本当に取れるかどうか分からない」といった不安、また手術後の経過が良くない人も見られるため、口コミで敬遠してしまう患者さんが見られることも一因。
果たして人工膝関節手術は一般的に 思われているように大変なものなのか。それら一連の手術、そして人工膝関節の進歩はどのような物なのか興味があります。
日本人のための人工関節
岡山に拠点を構えるナカシマメディカル。現在、世の中で使われている「人工関節」は、その8割が欧米製というなか、ナカシマメディ カルは、日本人・アジア人に向け、「欧米人に比べて小さい膝」、さらには「あぐらや正座の文化」までを考慮した「人工関節」を製造している。
欧米人に合わせたサイズでは大きすぎるのが一因、日本人の体格がよくなったとはいえ、まだまだ欧米人に比べたら小柄なのです。
テーブルと椅 子が中心の生活に合わせて作られた欧米製のものは可動域が90度~110度あれば充分とされているが、ナカシマメディカルのものは畳の生活に対応できるよ う可動域を150度にまで設定している。このあたりも同社の製品が支持される理由。
また、設計だけでなく、人工関節自体の動きが滑らかになるよう、それらの表面を10万分の1ミリメートルという精 度で磨き上げる研磨技術も同社の特長だ。
実はこの技術、ナカシマメディカルの母体であるナカシマプロペラという会社の船舶プロペラ製造技術の転用によるも の。浮き沈みの激しい造船業界と共に歩んできたナカシマプロペラ。船舶の需要が減ると、プロペラの需要も減る。そういった状況を打破したいと考えていた 折、異業種交流会で知り合った医師に「プロペラを磨くこれだけの技術があれば人工関節も作れる」とアドバイスを受け、人工関節を産み出したのである。
[ad#ad-1]
老後の豊かな生活のために
ナカシマメディカルの人工関節は日々進化している。数年前に開発されたのはなんとビタミンE入りのもの。このビタミンEを加えたことは画期的な技術です。
患者が長生きしてもほぼ30年素材が持つので、手術が1回ですみ患者の負担が少なくなります。
一般的に人工関節の寿命は 15年ほどとされているが、ビタミンEが酸化を防ぐことにより、それは30年にものびた。これにより、人によって2回必要だった手術が1回で済むなど、患 者にとって大きなメリットを提供できたのである。こういった進化は医師との日々の密な連携によるもの。職人の技術だけでなく、日本はもとより世界中を飛び 回る営業部員もナカシマメディカルを支える。
会社概要
社名 帝人ナカシマメディカル株式会社
Teijin Nakashima Medical Co., Ltd.
会社設立日 : 2008年9月3日
代表者 : 代表取締役社長 坪倉正行
資本金 : 1億円
従業員数 : 186名(2015年1月1日現在)
事業内容 : 人工関節、骨接合材料等の医療機器の開発、製造、販売